2025/1/21(TUE)-2/1(SUN)
12:00-18:00
絵画-彫刻、平面-立体、仮想空間-現実空間、イリュージョン-物質性
高校生の頃、大好きだった美術に繋がりのある将来をと地元のアトリエに通い始め、それから数年間、専門の大学にも通うようになり、デッサン及び油絵を描く事に没頭していた。その頃より私はデッサンという二次元世界における物体の表現、平面上での立体・空間表現に興味を持ち始めた。デッサンする時、平面上でどんなにヴォリュームを得ようと努力しても、現実的にデッサンされた物体は立体(三次元)には成り得ない。 1996年に25歳で渡仏し、美術学校に通っている間、様々なカルチャーショックを受けながら自身の方向性を模索していった。概念的に見る絵画(平面)・彫刻(立体)を主題の主要素とし、私はその境界を探り始めた。 ―平面が立体に成り得る可能性― この「平面」と「立体」の二つの要素の違いについて考察して行くとそこに「重さ」という重要な概念が浮き彫りになり、この二つをはっきりと区別する事が出来る。例えば、私達が平面作品を観賞する時、一般的には画布となる紙やキャンバス自身の重さや厚みはあまり意識しないが、彫刻の場合その重さ・空間性自体が作品の存在感を決定付ける事が多い。この様に考察しつつ私は次の様な実践を試みていた: ― 重さの無い彫刻 ― デッサンから成る立体(彫刻) ― 立体を表現したデッサンの彫刻
渡仏してから3年、平面と立体の境界、現実空間をかけめぐるデッサン(線)、重さのある線、重さのない立体等さまざまな観点・アプローチにより、立体デッサン「デッサン/ヴォリューム(Dessin/volume)」が実現した。透明な支持体(フィルム)に描画、あるいは平面プリントし、フィルムを組み立てる事によって立体が浮かび上がる。このシリーズを1999年より展開し、度々遭遇する実現への壁を乗り越えながら現在に至っている。 幅2m大の立体など大作も制作。主に3Dソフトでのモデリングにより得た立体シミュレーションを「デッサン/ヴォリュ-ム」として、手描き及びプリントにて実現・制作している。 |
1970 | 埼玉県に生まれる。 |
1994 | 日本大学芸術学部美術学科を卒業後 |
渡仏 | |
レンヌ美術学校、パリ第8大学にて造形芸術及び映像芸術・テクノロジーを専攻、研究・制作。 | |
現在パリ近郊で制作。美術作家としてフランスを中心に日本、スイス、ドイツ等で作品を展示している。 |
2001 | 「知覚空間・現実空間」 エスパス・クルス・ド・レンヌ、 レンヌ(フランス) | |
2002 | 「瀬川 剛展-美術家助成プログラム受賞記念展」 セゾンアートプログラムギャラリー、東京 | |
2004 | 「知覚空間・現実空間2、5」 ナント建築学校ギャラリー、ナント | |
2007 | 「Go SEGAWA」 デブルイュ・ズロトゴラ・ギャラリー、パリ | |
2009 | 「デッサンヴォリューム: Go SEGAWA」 オンブル・エ・ルミエール・ギャラリー、サン・マロ(フランス) | |
2011 | 「ヴォリュームプリアブル(たためる立体)」 ギャラリー・エスパス・マリーロバン、パリ | |
2016 | 「Go SEGAWAの立体」 アンガーギャラリー、グルノ-ブル(フランス) | |
2017 | 「Go SEGAWA 非物質的立体」 ギンペル・ミュラーギャラリー、パリ | |
2019 | 「第36回現代美術週間」 サン・マンデ文化センター、 サン・マンデ(フランス) | |
2020 | 「Go SEGAWA-ヴィジュアルスペース」 ラ・ラブリー、ラ・フェルテベルナール(フランス) | |
2021 | 「イリュージョン・リアルスペース」 リゴ・ギャラリー、ラピダリウム美術館、ノヴィグラッド(クロアチア) | |
2023 | 「go segawa-ワン・アーティスト・ショウ」 アート・カールスルーエ2023、カールスルーエ(ドイツ) | |
2024 | 「コスモス」 ストリーム・アートギャラリー、ブリュッセル(ベルギー) | |
その他、グループ展・アートフェア・サロン等、パリを筆頭にフランス各地、東京、大阪、神戸、ソウル、ベイルート(レバノン)、ドバイ、ブダペスト(ハンガリー)、スロベニア、クロアチア、オーストリア、ドイツ、ルクセンブルグ、チューリッヒ(スイス)、イタリア、ベルギー、スペイン、マイアミ(アメリカ)、ボゴタ(コロンビア)にて参加。 |
受賞
2002 | セゾンアートプログラム・美術家助成プログラム |
2012 | サロン・デ・レアリテヌーヴェル 「アートプログラムマガジン賞」 |
2017 | サロン・デ・レアリテヌーヴェル 「アールエブドメディア賞」 |