国宝の仏像と現代のROCKを融合させた作品。
木版画
ROCKな仏たち 西藤博之
仏とROCK、この二つの要素がいかにして僕のなかで融合したかについてお話します。まずはROCK。1965年生まれの僕は、それなりに世の流行に影響されて成長しました。なかで も身心形成の頃に濃い影を落としたのが当時の ROCKミュージックです。当時のファッションと してもBANDを組む程に影響されました。
時を経てBANDは解散され、僕は木版画を制作 するようになりました。木版画とROCKが融合し たのは、2005年、青森ねぶた祭りを題材とした 版画の制作です。この制作に手ごたえを感じた 僕の前に現れたのが、奈良興福寺の仁王像です。 これが何ともROCKなのです。この国宝指定の仏 像の模写から版画を制作して確信を得た僕は、 鎌倉初期の運慶など仏師達の作品を求めて、奈 良京都を見て歩きました。すると、あるはある は、東大寺にも三十三間堂にも、僕の目から見 るとROCKな仏像がずらりと並んでいます。この 辺りに並ぶ仏像は国宝級なだけに、それを模写 して造形への理解が深まるにつれ、その真髄の パワーに圧倒されますが、ゆっくり時間をかけ てこの版画シリーズを続けたいと思っています。
今回の阿修羅、明王、夜叉は三十三間堂の仏 像をモデルとしています。今後はROCKにこだわ らず、JAZZにもオーケストラにも幅を広げた仏 像版画の連作をライフワークとして計画中です。
ご高覧、ありがとうございます。
2007年12月
