Tilman Rothermel

2018.01.22 - 2018.02.03 [ 1F Ami ]

ティルマン ロザーメル
[版画]
1946年シュットットガルトで生まれる。
シュットットガルトとミュンヘンで美術の勉強をする。
西ドイツで教育を受け、現在はブレーメンに住む。
展示は、1980-90年までの版画作品。
ベルリンの壁崩壊(1989年)前後の混沌としてドイツ人の内面とそれ以後の消費社会への強い反感を表現している。
作品は、シューレアリズムのデ・キリコ(イタリア 1888-1978)やルネ・マグリット(ベルギー 1899-1967)らの作品に大きく影響を受けている。
海に開いた窓や具体的なものがコラージュのように描かれていることから、それが読み解ける。
同じWWⅡの敗戦国であっても、日本とドイツは随分違うと絵が教えてくれる。
大きな歴史転換のその前後に描かれた気難しい感じのする絵画作品を見ると、そこに暮らした人たちの苦労と混沌とした気持ちが伝わってくる。
ベルリンの壁崩壊の 前と後では、作品は大きく異なり、イタリアやベルギーの作家に強く影響を受けた絵画から転換して、抽象表現主義に移っていく。
作品解説
「女性像」1982
当時ティルマンは、安楽椅子を絵画の要素に多くもちいた。これが意味することは、女性、夢、希望、そして絶望。
この絵の中には、3つもモチーフ組み込まれている。女性像。安楽椅子と格子模様と海。海の彼方に見える女性と海と鳥。
男性の視線は、正方形の空間に書き込まれた女性の裸体にに注がれる。
作品からは、落ち着きと静けさが感じられる。
「都市計画者」 制昨年不詳
絵画の中心に背広を着て座っているのは投資家である。1978年ブリュッセルには既に計画中の4つの高層ビルをうち1つが出来上がっていた。
ビルの建った場所は、もともと学生や労働者の居住地で、夜は繁華街があり、賑わっていた。しかし、投資家たちは、そういった街の賑わいを消し去り、白紙の状態にした。
絵の中の投資家が座っているのは、言わば空の事務室で、投資家は空間に浮遊している。彼の目前には、都市計画のモデルがある。
「丸いテーブル」1990年
これらの3作品は、旧東ドイツ などのもはや共産主義でなくなった国について語っている。
作品1
労働者と語るレーニンをほのめかすものと、画面のハンマーや鎌や工場の輪郭線が描かれている。
労働者は、ポスターを掲げてデモを行っている。
作品2
この絵画では、共産主義から資本主義に移行による大きな乖離を表現している。
作品3
作品のスプーンとスープ皿は、消費主義の到来を表し、中央の丸いテーブルはこれから起きることの皮肉の隠喩として置かれている。丸いテーブルには、人がいない。居ても、お互いに関係のないそぶりを皆している。「ミスターマシーン」は、世の中を支配する資本主義の表象である。鳥は、暴力と反逆の意味を表している。

2F Space KANOKOでは、Tilman 氏と旧知の仲の山河全氏の水墨画展をいたします。
今回は2000年の以前の旧作の展示。
屏風や衝立など和室の設えの作品。高松次郎を彷彿とさせる、またダ・ヴィンチが用いたフスマート技法が水墨画の中に現れ、妙味がある作品。

 

 

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