Pierre DELCOURT/ピエール デルクール

2019.11.04 - 2019.11.16 [ 1F Ami ]

Pierre DELCOURT/ピエール デルクール
[アクリル画] [インク] [ドローイング] [絵画]

Pierre DELCOURT

ピエール・デルクールは1956年の生まれ。ブルターニュに暮らすと、みずから語るくらいだから、ブルターニュはその作品に深く結びついている。ブルターニュはブリテンと同じ語源であり、住民はケルトの血を継いでいる。そこはフランス最大の半島、入り組んだ長い海岸線で寒い海を受けとめ、土地そのものは荒々しい、といって悪ければ、200万年このかた黄土で蔽われ、とにかく荒削りな外貌を見せている。だがブルターニュがどんな土地かは、むしろデルクールの作品を見るほうが分かりやすいかもしれない。

制作の動機は、はっきりしている。身の回りの現実と一秒でも長く、きちんと向き合い、係わり合っていたいからだ。ただし、あちこちで曲がりくねっているこの世界の姿に惑わされてはいけない。こうして出発しても、できあがった作品は、鉱物、植物、自画像、風景画など、さまざまなものに結実する。もちろん作品世界は多彩であっても、それが形づくる空間は、デルクールにしか辿りつけない唯一独自のものである。一貫する明確な秩序をもった形象。それこそ、デルクールが味わった感覚の動き、心の動きのすべてであり、それをデルクールは寸分の過不足もなく再構成しようと試みたわけである。

デルクールのパレットには、わずかなものしか載せられていない。作家自身の意志で、そうなっている。大地の土から成る顔料と、黄土によるオークル色、そしてウルトラ・マリーンの藍色だけである。それさえ控えめにしか使われず、厳密に選択された色調がつくりあげる色彩の階調に組み込まれる。すると、その結果、マチエールが顫動しはじめ輝度を高めて、その顫えと耀きがいつまでも保たれることになる。灰白色の色片が示す、ゆったりしたヴァイブレーション。それこそ、じぶんが内面で把捉した思いの奥底を、もっとも鮮やかに形へと移し替えてくれるだろうと、デルクールには思えているに違いない。

 

Pierre Delcourt est né en 1956 et vit en Bretagne. Son travail sur le motif permet de se focaliser, de rester un temps prolongé en relation avec le réel sans se perdre dans ses propres méandres, mais, même si la nature de ce motif peut être très diversifiée (minéraux, végétaux, autoportrait, paysages), l’ensemble de ces sujets le ramène toujours à un espace singulier où s’exprime une certaine forme de cohérence, comme un équivalent plastique de l’univers de sensations et d’émotions qu’il a approché et qu’il tente de restituer. Pour ce faire, il utilise une palette volontairement restreinte : des terres, des ocres et du bleu outre-mer déclinés dans une gamme de tons retenus en essayant de préserver une matière vibrante et lumineuse. Il lui semble que c’est la vibration lente de ces gris colorés qui peut le mieux traduire l’intimité de son sentiment intérieur.

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