加地英貴/高山勝充展

2016.10.17 - 2016.10.22 [ 1F Ami 2F Kanoko ]

加地英貴高山勝充
[平面]
Curation:Atelierripehouseアートは流行である。
アートは、流行と関係ないように見えるが、実は時代の流行を先駆的に産みだし、時代と共存している。
雪舟も若冲も北斎もカラバッジョも、当時の流行の最前線にいた。だから、時を経てアートを見ることは、その時代がどんなのだったのかと絵を通して見ることになる。
障害者アートは、ここ数年で急に広まりを見せ、海外では既に市場が出来上がり、パリやNYではアートフェアが開催されている。
ここで、ブームをつくる美術作品の意味あいを二つほど考えてみた。
一つ目は、美術を楽しむ側の感性の変化である。社会の価値観が変わり、美術を見る側の面白いと思う観点が広がったり、面白さの方向性が変わったりすることである。二つ目は、作品の中に、その時代の社会情勢や考え方を映し、ときには強いメッセージを発していたり、影響力をもたらしたりするものを含んでいることである。
こう考えるなら、我々は新しい視点を持つようになり、障害者美術は強い情熱と勢いを持って迫ってきていることになる。
流行は、作りだされ、追い求められ、その結果、常に敏感で忙しく変わっていく。障害者美術も次々と変化を見せ、質的にも向上している。
どんどん流行の波をつくり、時代の流行に乗って、新しい作品をつくり出して欲しい。そして、輝くエネルギーを見せて欲しい。  中島由記子
 アトリエライプハウス

この展覧会は「画廊 編 ぎゃらり かのこ」と「アトリエライプハウス」による全10回(10年)企画の初回となります。

各回、健常者と障がい者の間にあるであろう「差異」と「共通性」をテーマとして展覧会を構成していきます。例えば健常者が捉える空間、奥行きは自閉症の人にとっては平面と認識されていたりします。そういった「差異」は作品にダイレクトに反映されます。

また、その「差異」と表裏一体として作品に表れる「共通性」。

10年という期間を通してこの「差異」と「共通性」をテーマとすることで、この展覧会がアートにとって新しい発見に繋がればと思います。

第一回目は「時間」をテーマとして二人の作家を紹介します。

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