原田 要

2015.01.12 - 2015.01.24 [ 1F Ami 2F Kanoko ]

原田 要
[木彫] [絵画]

「絵画の庭のふたつの丸」

今回メインの作品となるのは、 1階と2階にある2つの円盤状の作品です。

厚みや周辺部の形状はやや異なるもの、直径180㎝とほぼ同じ大きさです。1階では壁面に掛け、2階には水平に置きました。

設置の状態以外の違いとしては、1階の作品は中心部分が白く、2階は全体に緑色で彩られています。とはいえ、その違いは特に当初から意識していたものではなく、それぞれに描いていく過程で決定していきました。

どちらも最初は、全面に残された彫跡の上に、様々な色をのせていき、それを元に調和を図りながら、描いては削りをひたすら繰り返しています。

同様の形態に同様の制作方法なのですから、もっと同じような画面になってもいいかとも思いますし、当初はそれも考えていたのですが、結果的にかなり違うものになりました。

どちらも何らかの具体的なイメージを目指していたわけではないのですが、特に2階の作品では、全体が緑色を基調となることで、大地のような作品になっていると思います。水平に広がる表面に対峙し、画面の調和を意識しながら絵の具をのせていくと、緑の平原を意識せざるをえなくなってきました。

そもそも私の作品は、これまで完全な立体作品でありながらも、その表面に描くという1点で、絵画作品である、と強弁してきました。

平らでなくても、四角くなくても、描かれる表面があれば絵画として成立する、という考えからですが、その中でも水平に広がる表面に、いかに絵画を成立させるかが当初からの問題意識でした。

垂直の画面に正面から対峙するのとは違い、表面の起伏と相まって、色彩表面を歩くかのような視覚体験を呼び起こす水平面に、表面としての絵画の可能性を見出したのです。

その点で、2階のような作品をどのように充実させていくかが、今後も大きな課題である、と今あらためて考えています。

 

2015年1月 原田 要


原田要

略歴

 1961  大阪に生まれる
1988  大阪教育大学大学院 修了

近年の個展

2000 折衷庵月吠・奈良 ギャラリー ココ・京都 ギャラリー デン・大阪
2002 ギャラリー ココ・京都 ギャラリー アートポイント・東京
2003 アートスペース上三条・奈良 信濃橋画廊エプロン・大阪
2004 ギャラリー アートポイント・東京 ギャラリー ラ・フェニーチェ・大阪
オールド コース・大阪
 2006 信濃橋画廊・大阪
2008 信濃橋画廊5,5.・大阪
2009 信濃橋画廊5・大阪
2010 信濃橋画廊・大阪
 2011 ギャラリー勇斎・奈良

グループ展、その他

2000 ワークショップ「絵画の庭・蓮池をつくる」 宇都宮美術館・栃木
 2001 第11回 吉原治良美術賞コンクール展 大阪府立現代美術センター・大阪
ペインタリネス Ⅴ ギャラリー白・大阪
「ヴァイブレーション 」展 宇都宮美術館・栃木
2003 「京都・洋画の現在」展 京都文化博物館・京都
「たがやすように-熟す画面の4つのかたち」展 和歌山県立近代美術館
「絵画を見る3」 ギャラリー白3・大阪
「Diary-冬の小品展」 ギャラリー ラ・フェニーチェ ・大阪
2004 「沼地-水面と大気のあいだに 菊池孝×原田要展」信濃橋画廊・大阪
「花鳥風月の遺伝子」  ギャラリー ラ・フェニーチェ ・大阪
「月吠の現代美術展 10周年記念2004」 奈良市美術館、折衷庵月吠・奈良
 2005 「透明なる意思 菊池孝×原田要展」信濃橋画廊・大阪
「イメージから表面へ 中西學 林宰久 原田要 彫刻展」
茨木市立ギャラリー・大阪
「ユートピアを探しに」新潟県立万代島美術館・新潟
2007 「デジャヴ・ジャメヴ 原田要・山中嘉一2人展」信濃橋画廊・大阪
2008 「無作為の作為」ギャラリー白・大阪
2009 「飛鳥から奈良へ-奈良国際彫刻展」岡本寺・奈良
2011 「奈良・町家の芸術祭HANARART」展 郡山市旧川本邸、JR畝傍駅・奈良

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